高速道路でレッカーを呼んだらどうやって帰る?同乗の可否と帰宅方法を完全解説

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渡辺 悠真

自動車販売やカスタムショップでの経験を経て、現在はモータージャーナリストとして活動しています。今回は「高速道路で車が故障したら、レッカー車に同乗できるのか?」という、多くのドライバーが疑問に思うテーマを取り上げます。法律・安全・保険の観点からの制約と例外、そして実際の帰宅手段まで、経験をもとに分かりやすく解説します。

記事のポイント

  • レッカー同乗は法律・安全・保険上、原則禁止
  • 例外的な同乗は最寄りの避難場所までが基本
  • 帰宅手段はタクシー、レンタカー、公共交通機関
  • 自動車保険の帰宅・宿泊費用補償が強力な味方
  • 万一に備え、保険内容の事前確認が最も重要

高速道路で突然のトラブルに見舞われ、愛車が動かなくなってしまった…そんな時、頭に浮かぶのは「レッカーを呼ばなきゃ」ということ。しかし、手配を終えて一息ついた瞬間、次の大きな不安が押し寄せてきます。「待てよ、車は運んでもらえるとして、自分はどうやって帰ればいいんだ?」

高速道路という特殊な環境下で、たった一人(あるいは家族と)取り残される心細さは、経験した者にしか分かりません。私も昔、雨が降りしきる夜の中央道でオルタネーターが突然逝ってしまい、真っ暗な路肩でレッカーを待つ間、心細い思いをしたことがあります。過ぎ去っていく車のヘッドライトを眺めながら、「この後、どうなるんだろう」と途方に暮れたあの感覚は、今でも鮮明に覚えています。

この記事では、そんな万が一の事態に直面したあなたが、パニックにならず、落ち着いて最善の行動を取れるように、私のこれまでの経験と知識を総動員してお話しします。なぜレッカー車に同乗できないのかという根本的な理由から、具体的な帰宅方法、そして費用のことまで。読み終える頃には、あなたの不安は安心へと変わり、いざという時のための「心の準備」が整っているはずです。

雨の夜、高速道路で故障し路肩に停車した車の横でスマホを持つ日本人男性。遠くからレッカー車が近づく中、不安な面持ちで車のライトを見つめている。

  1. 高速道路でレッカーを呼んだらどうやって帰る?基本と例外
    1. なぜレッカー車への同乗は原則禁止なのか
    2. JAFと民間のレッカー業者で対応は違うのか
    3. 同乗が例外的に認められるやむを得ない状況
    4. 運転手以外の家族やペットの同乗について
    5. レッカー業者に確認すべきことと伝え方
    6. 高速道路上で待機する際の注意点と安全確保
  2. 高速道路のレッカー後どうやって帰る?具体的な手段
    1. 帰宅手段1 タクシーを配車サービスで呼ぶ
    2. 帰宅手段2 現場近くでレンタカーを手配する
    3. 帰宅手段3 家族や知人に迎えに来てもらう
    4. 帰宅手段4 最寄りの駅まで移動し公共交通機関を使う
    5. 自動車保険付帯の帰宅支援サービスを利用する
    6. 帰宅にかかる費用の目安と保険適用の可否
  3. 高速道路でレッカーを呼んだらどうやって帰る?帰宅方法のまとめ
  4. よくある質問
    1. 高速道路で故障した時、なぜレッカー車に同乗できないのですか?
    2. JAFと民間のレッカー業者で、同乗の対応に違いはありますか?
    3. 例外的に同乗できるのは、どんな「やむを得ない状況」ですか?
    4. 家族やペットも一緒にレッカー車に乗せてもらえますか?
    5. レッカー車を待つ間、高速道路上ではどこにいれば安全ですか?
    6. 帰宅費用を補償してくれる保険サービスがあると聞きましたが、何ですか?
    7. 帰宅手段として、タクシー、レンタカー、公共交通機関などがありますが、どれを選ぶべきですか?

高速道路でレッカーを呼んだらどうやって帰る?基本と例外

  • なぜレッカー車への同乗は原則禁止なのか
  • JAFと民間のレッカー業者で対応は違うのか
  • 同乗が例外的に認められるやむを得ない状況
  • 運転手以外の家族やペットの同乗について
  • レッカー業者に確認すべきことと伝え方
  • 高速道路上で待機する際の注意点と安全確保

高速道路上で車が動かなくなるという非日常的な事態。レッカー車が到着した時の安堵感は大きいものですが、そこからが次のステップの始まりです。まず最初に理解しておくべきは、レッカー車への同乗に関する基本的なルールとその例外。ここを知っているかどうかで、その後の行動のスムーズさが大きく変わってきます。

高速道路故障による緊急時の連絡先
高速道路で故障が発生した場合、以下のいずれかの方法で連絡してください。
110番、非常電話、または道路緊急ダイヤル(#9910)です。

連絡方法の詳細:
  • 事故や故障の状況、負傷者の有無などを伝え、警察に通報します。

  • 高速道路の本線上(1kmおき)、トンネル内(200mおき)、インターチェンジ、SA/PA、バスストップなどに設置されています。受話器を取るだけで道路管制センターにつながります。

  • 固定電話、携帯電話からダイヤルできます。24時間、無料で利用できます。自動音声ガイダンスに従って道路の管理者を選択してください。

連絡する際の注意点:
  • 安全確保:故障した車両は、路肩や非常駐車帯など安全な場所に移動させ、ハザードランプを点灯させ、発炎筒を焚くなど、二次被害を防ぐための措置を講じてください。
  • 状況説明:故障の場所、状況、負傷者の有無などを正確に伝えてください。
  • 落ち着いて:状況を冷静に伝え、指示に従ってください。
その他:
  • 2024年3月29日から、LINEアプリからも道路の異状を通報できるようになりました。詳しくは、道路の異状を発見したらLINEで通報#9910(PDF/1.5MB)をご確認ください.

  • 情報提供:

    故障や事故の状況によっては、警察や消防への連絡が必要になる場合があります。

なぜレッカー車への同乗は原則禁止なのか

高速道路で故障車の横に立ち、レッカー車の運転手が日本人ドライバーに法律や安全面から同乗できない理由を説明している様子。

「車を運んでもらうんだから、一緒に乗せてくれてもいいじゃないか」そう思うのが自然な感情ですよね。しかし、レッカー車への同乗は、残念ながら原則として認められていません。これには、感情論だけでは片付けられない、しっかりとした理由が3つあります。

一つ目は、法律上の問題です。レッカーサービスは、荷物(この場合は故障車)を運ぶ「貨物自動車運送事業」に分類されます。一方で、お金をもらって人を運ぶには「旅客自動車運送事業」、つまりタクシーやバスのような許可が必要です。もしレッカー業者が運転手を同乗させて運賃以外の料金を受け取ってしまうと、いわゆる「白タク」行為と見なされかねないのです。

二つ目は、安全確保の観点です。レッカー車の運転席や助手席は、作業用の機材や書類でいっぱいになっていることが少なくありません。乗車スペースが十分に確保されていない状態で、万が一、二次的な事故に巻き込まれた場合、同乗者の安全を保証することが非常に困難になります。ディーラー時代、お客様の車を積載車で運ぶ際も、お客様には必ず別のお車で移動していただくのが鉄則でした。これはお客様の安全を何よりも最優先するための、業界の常識とも言えるルールなのです。

そして三つ目が、保険の問題。レッカー業者が加入している事業用の自動車保険は、基本的に対人・対物賠償が中心で、同乗者まで手厚くカバーしていないケースがほとんどです。もし事故が起きて同乗者が怪我をしても、十分な補償ができない可能性があるため、業者側としても安易に人を乗せるわけにはいかないのです。

これらの理由から、レッカー車への同乗は原則として「NO」というのが答えになります。

では、ロードサービスの代表格であるJAFと、保険会社などが手配する民間のレッカー業者とで、この対応に違いはあるのでしょうか。その実情を次に見ていきましょう。

JAFと民間のレッカー業者で対応は違うのか

レッカーサービスと聞いて、多くの方がJAF(日本自動車連盟)か、ご自身の自動車保険に付帯するロードサービスを思い浮かべるでしょう。では、この両者で同乗に関する対応に違いはあるのでしょうか。

結論から言えば、基本的な方針は「どちらも原則同乗は不可」という点で共通しています。前述した法律、安全、保険の観点からの制約は、JAFであっても民間のレッカー業者であっても同じように適用されるからです。

ただし、その対応の柔軟性には、若干のニュアンスの違いが見られることもあります。JAFは会員の会費によって運営される非営利に近い組織であり、会員へのサービスという側面が強いです。そのため、マニュアル上は同乗不可としつつも、現場の状況に応じて人道的な見地から柔軟な対応がなされるケースが比較的見られます。もちろん、それを期待してはいけませんが、困っている会員を無下に放置はしない、というスタンスが根底にあるように感じます。

一方、民間のレッカー業者は、保険会社からの委託を受けて出動する場合がほとんどです。この場合、保険会社との契約やコンプライアンス(法令遵守)が非常に厳格に定められています。そのため、現場の作業員の一存でルールを曲げることはJAF以上に難しいと言えるでしょう。特に大手となればなるほど、その傾向は強まります。

言ってしまえば、どちらに依頼するにせよ「レッカー車には乗れないもの」という前提で、自らの帰宅手段を考え始めるのが賢明です。同乗できるかもしれない、という淡い期待を抱いていると、いざ「乗れません」と告げられた時に思考が停止してしまうかもしれませんからね。

とはいえ、人間が対応することです。絶対に同乗できないわけではありません。どんな状況なら例外的に認められるのか、その「やむを得ない状況」について具体的に掘り下げてみましょう。

同乗が例外的に認められるやむを得ない状況

深夜の山間部、豪雨や吹雪、真夏の猛暑など、生命や健康に危険が及ぶ非常事態で、レッカー車の同乗が特例として認められる場面を描いたイメージ。

原則はあくまで原則。人の命や安全が危険に晒されるような状況では、ルールよりも人道的な判断が優先されることがあります。レッカー車への同乗も、そうした「やむを得ない状況」においては、例外的に認められるケースが存在します。

具体的には、以下のような状況が考えられます。

  • 交通手段が全くない場所での立ち往生
    山間部を貫く高速道路や、インターチェンジから遠く離れた場所で、深夜や早朝など公共交通機関が完全にストップしている時間帯。タクシーも呼べず、文字通り「置き去り」になってしまうようなケースです。
  • 生命の危険を感じるほどの悪天候
    視界がほとんど効かなくなるほどの豪雨や吹雪、立っているのも困難な暴風など、車外にいること自体が危険だと判断される場合です。こうした状況で運転手を路上に残していくことは、二次災害のリスクを著しく高めます。
  • 運転手や同乗者の健康状態
    急な体調不良に見舞われたり、高齢者や乳幼児が同乗していたりする場合も、配慮されることがあります。特に真夏や真冬にエアコンの効かない車外で長時間待機するのは、健康な成人でも厳しいものがあります。

私自身、カスタムショップ時代に峠道で動けなくなったお客様の元へ積載車で駆け付けたことがあります。それは猛烈な雷雨の夜で、周囲に街灯一つない場所でした。さすがにこの状況でお客様を一人残していくことはできず、「会社には私から報告しますから、とにかく最寄りの駅まで乗っていってください」と声をかけました。もちろん、これはあくまで緊急避難的な措置です。

重要なのは、これらの例外的な同乗は、決して自宅まで送り届けてくれるサービスではないということです。多くの場合、タクシーが呼べる最寄りのインターチェンジやサービスエリア、あるいは駅やバス停といった、次の移動手段を確保できる場所までの一時的な措置であることを理解しておく必要があります。

一人ならまだしも、もし家族や、大切なペットと一緒にいたらどうなるのでしょうか。この点も、多くの人が気になるところだと思います。

運転手以外の家族やペットの同乗について

運転手一人の場合であれば、先ほど述べたような例外的な状況で同乗できる可能性もゼロではありません。しかし、これが家族連れやペット同伴となると、話はさらに複雑になります。

まず、ご家族が同乗している場合。たとえ例外的な同乗が認められたとしても、立ちはだかるのがレッカー車の「定員」という物理的な壁です。多くのレッカー車は2名または3名乗りが一般的で、運転席と助手席しかありません。つまり、作業員の方と運転手本人が乗れば、それだけで満席になってしまうケースがほとんどなのです。後部座席があるダブルキャブのような特殊なレッカー車でもない限り、家族全員で同乗することはまず不可能だと考えておくべきでしょう。

そして、ペットの問題はさらに深刻です。残念ながら、ペットの同乗は原則として、というよりもほぼ全てのケースで断られると思って間違いありません。これには、作業員の方のアレルギーの問題、万が一の際のペットの安全確保、車内での粗相や脱走のリスクなど、クリアすべき課題が多すぎるためです。たとえケージに入れていたとしても、許可されることは極めて稀です。

私も愛犬とドライブすることがありますが、常に万が一の事態を想定しています。例えば、ペット同伴可能なタクシー会社や、近隣のペットホテル、一時預かりサービスの連絡先などを事前にスマートフォンに登録しておくのです。備えあれば憂いなし、とはまさにこのこと。特にペットを連れての長距離ドライブを計画する際は、こうしたリスク管理が、愛するペットの命を守ることに直結します。

状況は刻一刻と変わります。レッカーを待つ間に、業者に何を伝え、何を確認すれば、その後の行動がスムーズに進むのでしょうか。次は、いざという時の具体的なコミュニケーション術についてお教えします。

レッカー業者に確認すべきことと伝え方

高速道路で故障車の横に立ち、レッカー業者へ現在地や車両情報を正確に伝える日本人ドライバー。手元には確認事項を書いたメモがある。

高速道路上で立ち往生している時、不安と焦りから冷静な判断が難しくなるのは当然です。しかし、こんな時こそ落ち着いて、レッカー業者と的確なコミュニケーションを取ることが、事態をスムーズに解決する鍵となります。電話をかける前に、少し深呼吸をして、伝えるべきことと確認すべきことを頭の中で整理しましょう。

まず、こちらから正確に伝えるべき情報です。
* 現在地: 「〇〇自動車道の上り線、△△サービスエリアから約2kmポスト付近」のように、路線名、上下線、最寄りのICやSA/PAからの距離などをできるだけ正確に伝えます。
* 車両情報: 車種、色、ナンバー、そして故障や事故の状況を簡潔に説明します。(例:「エンジンがかからない」「タイヤがパンクした」など)
* 乗車人数: 運転手を含め、何人いるのかを伝えます。

次に、電話口で必ず確認すべき事項です。
1. レッカー車の到着予定時刻: 待機時間の目安を知ることで、今後の計画が立てやすくなります。
2. 同乗の可否: ダメ元で構いません。「大変恐縮ですが、同乗させていただくことは可能でしょうか?」と、あくまで低姿勢で相談してみましょう。
3. 同乗不可の場合の提案: もし断られたら、「それでは、最寄りの交通機関がある場所まで移動するにはどうすれば良いでしょうか?」と、次の選択肢についてアドバイスを求めます。
4. 搬送先の確認: 車をどこへ運んでもらうのか(ディーラー、修理工場、自宅など)を明確に伝え、合意します。
5. 概算料金: 保険適用外の費用が発生しそうな場合は、この時点でおおよその金額を確認しておくと安心です。

ここで大切なのは、感情的に「どうにかしてください!」と一方的に要求するのではなく、現状を客観的に伝え、相談ベースで話を進める姿勢です。業者の方も人間です。困っている状況を理解し、できる限りのサポートをしたいと思っています。冷静で協力的な態度を示すことが、結果的に円滑な対応を引き出すことに繋がるのです。

さて、レッカーの手配が済み、あとは到着を待つだけ。しかし、この待機時間こそが、高速道路上で最も危険な時間帯でもあります。自分の身を守るために絶対にすべきことについて、次に解説します。

高速道路上で待機する際の注意点と安全確保

レッカーの手配が完了し、少しだけ安堵の息をつくかもしれません。しかし、ここからが本当の意味での正念場です。高速で車が走り抜ける本線上や路肩は、私たちが想像する以上に危険な場所。レッカー車が到着するまでの間、自らの安全を確保するために、絶対に守るべき鉄則があります。

第一に、後続車への合図です。ハザードランプを点灯させるのはもちろんのこと、車に備え付けの「停止表示器材(三角表示板)」を、車両後方の見通しの良い場所に必ず設置してください。これは道路交通法で定められた義務でもあります。さらに、発炎筒があれば、それを焚くことで昼夜を問わず後続車からの視認性を格段に高めることができます。

第二に、そしてこれが最も重要なことですが、車内に留まらず、乗員全員で安全な場所へ避難することです。安全な場所とは、ガードレールの外側や、非常駐車帯のさらに奥など、走行する車から物理的に隔離されたスペースを指します。

ディーラーの新人時代、お客様の故障現場に駆けつけた際、ご家族が車内で待機されていて心底ヒヤリとした経験があります。「雨も降っているし、車の中が一番安全だと思った」とおっしゃっていましたが、それは大きな間違いです。高速道路上では、愛車は頑丈なシェルターではなく、後続車から追突された際に命を奪いかねない危険な鉄の箱へと変わってしまうのです。警察庁の統計を見ても、故障や事故で停止中の車両への追-突事故は後を絶ちません。

最後に、むやみに路上を歩き回らないこと。必要な安全措置を終えたら、避難場所で静かに救助を待つのが最善です。車の様子が気になったり、遠くからサイレンの音が聞こえたりしても、決して路上に出ないでください。

安全を確保し、レッカーの手配も済んだ。では、いよいよ本題です。ここからどうやって家に帰るのか、その具体的な手段を一つひとつ、詳しく見ていくことにしましょう。

高速道路のレッカー後どうやって帰る?具体的な手段

高速道路のサービスエリアで、搬送される愛車を見送りながらタクシーやバスなどの移動手段を検討する日本人ドライバーの様子。

  • 帰宅手段1 タクシーを配車サービスで呼ぶ
  • 帰宅手段2 現場近くでレンタカーを手配する
  • 帰宅手段3 家族や知人に迎えに来てもらう
  • 帰宅手段4 最寄りの駅まで移動し公共交通機関を使う
  • 自動車保険付帯の帰宅支援サービスを利用する
  • 帰宅にかかる費用の目安と保険適用の可否

レッカー車が到着し、愛車が搬送されていくのを見送った後、あなたは高速道路のサービスエリアやインターチェンジの出口に取り残されることになります。さて、ここからが本番。自宅までの道のりをどう乗り切るか、いくつかの選択肢が考えられます。それぞれの方法のメリット・デメリットを理解し、その時の状況に最も適した手段を選びましょう。

帰宅手段1 タクシーを配車サービスで呼ぶ

最もシンプルで、多くの人が最初に思いつくのがタクシーを利用する方法でしょう。特に荷物が多い場合や、疲労困憊している時には、ドアツードアで目的地まで運んでくれるタクシーのありがたみは計り知れません。

メリットは、何と言ってもその手軽さと快適さです。乗り換えの必要もなく、プライベートな空間でリラックスしながら帰宅できます。

しかし、デメリットも明確です。一番の懸念は費用でしょう。高速道路を利用すれば、その料金も加算され、距離によっては数万円単位の出費になることも覚悟しなければなりません。また、場所によってはタクシーを呼ぶこと自体が難しいケースもあります。山間部のサービスエリアなどでは、配車アプリのエリア外であったり、そもそも近くに営業所がなかったりすることも珍しくありません。

最近は「GO」や「Uber」といった配車アプリが非常に便利ですが、地方の高速道路だと圏外だったり、サービス対象外だったりすることも。そんな時のために、現金とクレジットカード、そしてJAFの電話番号だけでなく、念のためNEXCOなどの道路管制センター(#9910)に連絡して、地元のタクシー会社の電話番号を教えてもらうという手段も覚えておくと、いざという時の安心感が格段に違いますよ。

もしかなりの長距離を移動しなければならない場合、タクシー代はあまり現実的ではないかもしれません。そんな時に検討したいのが、次の選択肢、レンタカーです。

帰宅手段2 現場近くでレンタカーを手配する

zいるかどうかも、保険会社に電話して確認しましょう。この特約があれば、費用負担を大幅に軽減できます。

一つ、盲点となりがちな注意点があります。それは、免許証です。慌てて車から避難した際に、車検証などと一緒に免許証を車内に置き忘れてしまうと、当然ながらレンタカーを借りることはできません。どんな時でも、免許証、財布、スマートフォンは肌身離さず持っておく習慣が大切です。

車を自分で運転して帰るのも一つの手ですが、もっと手軽で、ある意味で人との温かさを感じられる方法もあります。それは、信頼できる誰かに助けを求めることです。

帰宅手段3 家族や知人に迎えに来てもらう

高速道路のサービスエリアで、家族に迎えに来てもらい笑顔で再会する日本人ドライバー。故障車は駐車場に停まっている。

もし、あなたが立ち往生してしまった場所が、自宅からそれほど遠くない距離であれば、家族や知人に迎えに来てもらうのが最も現実的で心強い選択肢かもしれません。

この方法のメリットは、何と言っても費用を最小限に抑えられることと、精神的な安心感が非常に大きいことです。見知らぬ土地で一人、不安な気持ちでいる時に、知った顔を見るだけでどれほど心が安らぐことか。

もちろん、デメリットもあります。それは、相手の都合に完全に依存してしまうという点です。深夜や早朝であったり、相手が仕事中であったりすれば、頼むこと自体が難しいでしょう。また、迎えに来てもらう場所を正確に伝える必要があります。高速道路上での待ち合わせは危険なため、最寄りのサービスエリアやパーキングエリア、あるいは一度高速を降りたインターチェンジの出口などを待ち合わせ場所に指定するのが一般的です。

私がまだ若かった頃、友人と遠出した先で愛車のミッショントラブルに見舞われたことがあります。携帯電話も普及していない時代で、パーキングエリアの公衆電話から別の友人に連絡を取り、何時間もかけて迎えに来てもらったのは、今でも忘れられない思い出です。あの時の友人の車のヘッドライトが見えた瞬間の安堵感と感謝の気持ちは、言葉では言い尽くせません。

もしこの方法を選ぶなら、パニック状態で電話をかけるのではなく、まずは自分の安全を確保し、現在地と状況を落ち着いて説明することが大切です。相手を過度に心配させないための配慮も、大人のマナーと言えるでしょう。

では、もし誰も頼める人がいなかったら?そんな時でも、まだ自力で帰る方法は残されています。次は、公共交通機関を賢く利用する方法を見ていきましょう。

帰宅手段4 最寄りの駅まで移動し公共交通機関を使う

一人で移動する場合や、コストをできるだけ抑えたい場合には、電車や新幹線、高速バスといった公共交通機関を利用して帰宅する方法が有力な選択肢となります。

この手段のメリットは、やはり費用の安さです。タクシーやレンタカーに比べて、格段に費用を抑えることができます。また、時刻表通りに運行するため、到着時間がある程度予測でき、計画を立てやすいのも利点です。

反対にデメリットとしては、まず最寄りの駅やバス停まで、別の移動手段(多くはタクシーになります)を確保する必要がある点が挙げられます。また、大きな荷物を持っている場合は乗り降りが大変ですし、言うまでもなく終電や最終バスの時間を過ぎてしまうと利用できません。

具体的なステップとしては、まずレッカーサービスやタクシーを利用して最寄りの駅まで移動します。その後、スマートフォンの乗り換え案内アプリなどを使って、自宅までの最適なルートを検索します。この時、少し視野を広げてルートを探すのがコツです。高速道路のインターチェンジから一番近い駅が、必ずしも便利な路線とは限りません。場合によっては、少し遠くても主要なターミナル駅までタクシーで移動した方が、結果的に特急や新幹線を使えて早く、安く帰れるということもあり得ます。

これまで紹介してきた方法は、いずれも多かれ少なかれ、自腹での出費が気になるところです。しかし、あなたがもしものために備えて加入している「あれ」が、こうした状況で非常に強力な味方になってくれるかもしれないことをご存知でしょうか。

自動車保険付帯の帰宅支援サービスを利用する

高速道路上でのトラブルは、精神的にも金銭的にも大きな負担となります。しかし、あなたが加入している自動車保険の内容によっては、その負担を劇的に軽くできる可能性があります。それが、「帰宅支援サービス」や「帰宅・宿泊費用補償特約」と呼ばれるものです。

これは、契約車両が事故や故障によって自走不能となった場合に、運転手や同乗者が自宅へ帰るための交通費(電車、新幹線、飛行機、タクシー代など)や、やむを得ず現地で宿泊することになった場合の宿泊費を、保険会社が補償してくれるという、非常に心強いサービスです。

このサービスを利用する最大のメリットは、言うまでもなく費用の心配から解放されることです。補償の上限額は保険会社や契約内容によって異なりますが(例えば1名あたり2万円まで、など)、多くのケースで自己負担なし、あるいは最小限の負担で帰宅することが可能になります。また、保険会社によっては、帰りの交通手段のチケット手配などを代行してくれる場合もあり、手間を省けるという利点もあります。

利用する際の手順は簡単です。まずは何よりも先に、保険会社の事故・故障受付デスクに連絡をします。レッカーサービスの手配と同時に、「帰宅費用に関する補償は使えますか?」と確認してください。その際、補償の対象範囲(運転手本人のみか、同乗者も含まれるか)や、上限金額、費用の支払い方法(立て替え後に請求するのか、保険会社が直接支払うのか)などを詳しく聞いておきましょう。

モータージャーナリストとして様々な保険商品を比較する機会がありますが、この「帰宅・宿泊費用補償」は、たとえ年間の保険料が少し上がったとしても、絶対に付けておく価値のある特約の一つだと断言できます。年に一度あるかないかのトラブルのためにありますが、その「いざ」という時に得られる金銭的・精神的な安心感は、掛け金をはるかに上回るものがあります。

では、実際にこれらの帰宅方法にはどれくらいの費用がかかるものなのでしょうか。そして、保険はどこまでカバーしてくれるのか。最後に、お金の話を具体的に整理して、万が一の事態への備えを完璧なものにしておきましょう。

帰宅にかかる費用の目安と保険適用の可否

高速道路のサービスエリアで、タクシーやレンタカー、家族の迎え、公共交通機関など帰宅方法を比較検討する日本人ドライバーの様子。

ここまで、高速道路で立ち往生した際の様々な帰宅方法を見てきました。最後に、それぞれの手段にかかる費用の目安と、自動車保険がどこまで役立つのかを一覧で整理し、この記事のまとめとしたいと思います。

以下の表は、あくまで一般的な目安としてご覧ください。費用は距離や時間帯、利用するサービスによって大きく変動します。

帰宅手段 費用の目安(例:東京から100km地点) 保険適用の可能性 メリット デメリット
タクシー 30,000円~50,000円 △(帰宅費用補償の上限額次第) 最も楽、ドアツードアで帰れる 高額になりがち、場所により呼べない
レンタカー 8,000円~ + 乗り捨て料・ガソリン代 〇(レンタカー費用補償特約がある場合) 移動の自由度が高い、帰宅後の足も確保 店舗までの移動が必要、営業時間の制約
家族・知人の迎え 0円~(相手のガソリン代・高速代) × 精神的な安心感、コストが低い 相手の都合に左右される、遠方だと頼みづらい
公共交通機関 3,000円~ + 駅までのタクシー代 〇(帰宅費用補償特約がある場合) 費用が安価、運行時間が正確 荷物が多いと大変、駅までの移動が必要

この表を見ると、やはり自動車保険に付帯する特約の重要性がよく分かります。「帰宅費用補償」や「レンタカー費用補償」があれば、多くの選択肢で自己負担を大幅に減らすことが可能です。

結局のところ、最も重要なアクションは、トラブルが起きてから慌てて行動することではなく、平穏な日常の中で、ご自身の自動車保険の契約内容を一度しっかりと確認しておくことです。保険証券を手元に用意するか、保険会社のアプリをスマートフォンにダウンロードし、IDとパスワードをすぐに確認できるようにしておくだけで、万が一の時の初動が全く変わってきます。

高速道路でのトラブルは、誰の身にも起こりうる予測不可能な事態です。しかし、正しい知識と事前の準備さえあれば、過度に恐れる必要はありません。この記事が、あなたのカーライフにおける「お守り」のような存在となり、いざという時に冷静な判断を下すための一助となれば、これに勝る喜びはありません。

高速道路でレッカーを呼んだらどうやって帰る?帰宅方法のまとめ

高速道路で車が故障した際、レッカー車に同乗することは法律・安全・保険上の理由から原則禁止されています。そのため、運転手は自力で帰宅手段を確保する必要があります。主な方法としてタクシー、レンタカー、家族の迎え、公共交通機関の利用が挙げられますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
最も心強いのが自動車保険付帯の「帰宅支援サービス」で、交通費や宿泊費を補償してくれる場合があります。万が一の時に慌てないためにも、この記事で解説した知識を頭に入れ、平穏なうちに一度ご自身の保険契約内容を確認しておくことを強くお勧めします。

よくある質問

高速道路で故障した時、なぜレッカー車に同乗できないのですか?

主に3つの理由があります。①人を運ぶ許可がない「白タク」行為にあたる可能性があるため、②同乗者の安全を確保するスペースや装備がないため、③同乗者の万一の怪我をカバーする保険に加入していないケースが多いためです。

JAFと民間のレッカー業者で、同乗の対応に違いはありますか?

基本的な方針は「どちらも原則同乗不可」で共通しています。ただし、JAFは会員サービスという側面から、やむを得ない状況でより柔軟な対応がなされる可能性も考えられますが、期待は禁物です。「乗れない」前提で行動するのが賢明です。

例外的に同乗できるのは、どんな「やむを得ない状況」ですか?

交通手段が全くない山間部や深夜、豪雨や吹雪などの悪天候、運転手の体調不良といった、人命や安全が危険に晒されると判断される状況です。ただし、これも最寄りのサービスエリアや駅までの一時的な措置となることがほとんどです。

家族やペットも一緒にレッカー車に乗せてもらえますか?

家族の同乗は、レッカー車の定員(多くは2~3名)の問題で物理的にほぼ不可能です。ペットの同乗は、アレルギーや安全確保の問題から、ほぼ全てのケースで断られると考えて間違いありません。事前にペット同伴可能なタクシーなどを調べておく備えが必要です。

レッカー車を待つ間、高速道路上ではどこにいれば安全ですか?

車内に留まるのは大変危険です。後続車への追突事故を防ぐため、ハザードランプと三角表示板を設置した後、乗員全員でガードレールの外側など、走行車線から完全に隔離された安全な場所へ避難してください。

帰宅費用を補償してくれる保険サービスがあると聞きましたが、何ですか?

自動車保険の「帰宅支援サービス」や「帰宅・宿泊費用補償特約」です。故障などで自走不能になった際、自宅までの交通費や宿泊費を保険会社が補償してくれます。万一の際の金銭的・精神的負担を大幅に軽減できるため、加入しているか確認しておくことを強く推奨します。

帰宅手段として、タクシー、レンタカー、公共交通機関などがありますが、どれを選ぶべきですか?

状況によります。近距離で楽に帰りたいなら「タクシー」、遠距離で帰宅後の足も必要なら「レンタカー」、コストを最優先するなら「公共交通機関」が適しています。ご自身の自動車保険の補償内容(帰宅費用やレンタカー費用の特約)を確認し、最も有利な方法を選ぶのが賢い選択です。

渡辺 悠真

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
高速道路でのトラブルは、慣れたドライバーでも不安になるものです。私自身、現場でお客様や仲間の車両搬送に立ち会い、その心細さと必要な準備を痛感してきました。レッカー同乗の可否や帰宅方法、保険特約の活用などを知っておくことは、カーライフの安心に直結します。今回の情報が、いざという時の判断材料となり、少しでも安全で落ち着いた行動に役立てば嬉しいです。機会があれば、今後は「長距離ドライブ前に見直すべき安全装備や保険内容」についてもお話ししたいと思います。

※本記事では、一部に生成AIを活用して作成された内容が含まれる場合がありますが、その際は専属の専門ライターからの申告に基づき、監修者および運営チームが公式情報など信頼性の高い情報源に基づいて内容を確認・編集しています。なお、AIを使用していない記事についても、運営側で最終的な確認を行っています。
※1 本記事に掲載されている画像は、一部生成AIにより作成されたイメージであり、実在の人物・場所・物とは関係ありません。

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